i love you, autumn. -彩り、実り-

最終更新: 2019年1月5日


秋は心が感動で忙しい。


書きたいこともたくさんあったのに、

それよりも、

朝一番からの透き通った青い空に、

日中、たまに見せる色っぽい雲に、

紅葉色の夕日に、大きく輝く月に…

ほう・・・っと、朝から晩までため息に深呼吸、繰り返し空を見上げてばかりいました。

ああ、拝啓、秋さま。

わたしは心から、あなたに惚れています。


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秋の野山。


咲いては散って行く秋の花たち、銀色になびくススキや、猫じゃらしやー、

そして緑の合間に見え隠れする、色とりどりに完熟してゆく果実。

・エビヅル

・ガマズミ

・ざくろ

・さるなし

・またたび

・あけび、むべ

・山椒

夢中でシャッターを切っていた彩りたちを、一挙に写真でお届けしますね。


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あと、野山に入る時に、大切にしていることがあるので少しシェアを..^^

自然や他の生き物たちとの調和


秋の実りにしても、花にしても、何にしても、

わたしは自然や他の生き物たちとの調和を忘れないように努めています。


本能でしょうか、ともすると私たちは実りを前に、容易に欲深くなってしまう生き物です。ですが、特に果実は、私たち人間にとってはお楽しみでも、

小動物たちや鳥たちが冬を越すための命に関わる栄養源であり、

また、植物が長い時間をかけ、命をかけ、次の世代へと紡いだ結晶です。


採取に関しての世間一般的なルールや、それぞれの地域のモラルは前提にあるとして、

その上で、たくさんの命に囲まれた中の、わたしという一つの命と、植物という一つの命として1:1で向きあったときに、思いやりのある、持続可能でフェアな関係でいたいと思っています。

植物に分け与える余力があるのかをみる、いっきにとらない、ダメージを加える箇所で切らない、完熟のものだけを少しいただく、最後はタネをありがとうと撒いて帰る・・など

また、ジャムやシロップはとても贅沢なもの^^

なので、果実を絞ったあとの皮や種もそのまま捨てたりせず、できるだけ最後まで使い切ります。


たとえばエビヅルならば、シロップにした残りの皮部分でエビヅル染めを。

ジャムの残りで、正絹を染め上げました。

ガマズミの種などは、ウォッカに漬け込んでエキス&果実酒に。

(種周りにはペクチンも多く、ここを丁寧にそぎ取りながら煮詰めると、シロップではなくぷるんとしたジャムとなります。また、ビワなどバラ科の種の場合は青酸配糖体を含むことが多く、それがアルコール漬けされる中で加水分解され、アーモンドのような芳香に変わります。)

お酒や染めに使わなくても、搾り取ったあとの果実は捨てる前にお水やソーダで割ってあげても美味しいし、銀河シロップを作っている人はそこにすべてブレンド・インすることもできます!^^

作った時だけに飲める、作ったひとだけの、お楽しみ。

そこまできたら、最後の残渣は庭に還しておしまい!


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こういう使い方をすると、植物と通い合っている気がして

不思議とレシピもうまくいくし、ごみも少ないし、何より自分自身が心地よいのです。


”奪って”つくったものは、なぜかどこか、"奪った味"がします。

感謝がないと作業が雑になりがちなので、必然的に雑味も多い。

逆に、ありがとうと循環の心で炊いたシロップは、いつもどこか透き通っています。


金木犀のシロップ。ノーフィルター。

偉そうなことを書ていますが、かくいうわたしはずっとずっと、大半はー奪って生きてきました。

年々、できることや避けることは増えているけれど、でもまだまだ、まだまだ環境負荷のある生活をしているし…。

欲に負けることもしょっちゅうだし、日々反省することも多々、多々あります。


だからこそ、今、より一層、ほんとに一歩ずつでも、

昨日より今日、今日より明日、地球と寄り添って愛し合って生きていけたらすごく嬉しい!

(そして幸い、そういう意識の方ばかりに囲まれて生きているのです^^)


自然は優しいので、どんな状態になっていても、わたしたち人間が何をしても、

それでもなお、偉大な自己浄化を繰り返しながら、

わたしたちが気づき、歩み寄り、変わ る余地をいつも残してくれているように感じます。


前置きが長くなりましたが、

秋の宝石たちをお楽しみください^^

そして来年はぜひ、間に合う方は今年からでもぜひ、このコラムと図鑑を片手に、山を観察してみてくださいね。


秋の宝石たち


エビヅル

秋の果実で最も好きなエビヅル。

名前の由来は、葡萄(えび)色の蔓(つる)から。

ブドウ科ブドウ属のちいさな果実。

山ぶどうの仲間ですが、山ぶどうに比べてかなり小型で(5~9mmくらい)、その割に種が多く大きく皮が分厚いのが特徴。

そのまま食べることもできますが、可食部が少ないことと、加熱時の独特のコクと旨みがやみつきになるほど美味しいため、私は毎年シロップにしています。



ごくごく少量しか作れないため貴重ですが、今年は少人数制のワークショップで、野生のエビヅルをとるところから、ジャム作り、エビヅル染めや、最後の皮やタネの活用までを丸一日かけて楽しみました。


(いつも貴重なエビヅルやガマズミなどをたくさん提供してくださる、カントリーチェアさんやご近所、全国のお友達の皆さま、本当にありがとうございます♡)


いつまでも見つめていたいほど、美しい葡萄色。


エビヅルシロップは、丁寧に味だけにしたエビヅルと同量~60%のくらいの砂糖をまぶして、じっくりと低温で、潰しながら煮詰めていきます。

あまりタネまで潰すとえぐみがでますが、皮の豊富なアントシアニンと、果汁とをしっかりと潰し出しながら煮詰めるイメージ。

今回は加水なし。とろんとしたシロップとジャムのあいのこになりました。

パンやヨーグルトにかけたりせず、もう、そのまま小さなおさじでじっくりと楽しみます。

もうね、奇跡の味。(薬草リトリートでもお出ししています^^)


シロップを漉し終わったら、そこへお水を加えてエビヅル染め液に。

シルクが一番よく染まりますし、1年くらいならば綺麗に色持ちしてくれます。

今回は媒染なし。

去年はミョウバン媒染し、少し薄く明るいブルーになりました。



アオツヅラフジ

エビヅルに似た毒草に、アオツヅラフジがありますので注意してくださいね。

こちらは葉の形状も、実のつき方も異なります。

(籠に乗っているのは、手前がエビヅルで奥がアオツヅラフジ)

また、食べられなくはないですが、よくノブドウとも間違えらます。


安全に関わることなので、ここではあえて中途半端に書くことは避けておきます。

図鑑などでしっかり調べてみてくださいね!

・ヤマブドウ/エビヅル/サンカクヅル (食用)

・ノブドウ (食べないがお酒につける)

・アオツヅラフジ (毒 - 一部では生薬だが安易な利用は避けるべき)

このあたりを調べていただければまずは良いと思います^^



ガマズミ


秋のルビー。

ビタミンCやポリフェノールが豊富で、マタギの方の身体を、森の中で癒して来たパワーフード。果実酒にもよく用いられます。

庭木にもたまに使われています。


枝から一つ一つ外すのがなかなか大変でした^^;

シンプルに、砂糖とガマズミだけで見事な紅色のコンフィチュールに。



手前が、がまずみ/ざくろ/はまなすのジャム、奥がガマズミだけで作ったジャム

ざくろ


今年は糸島へ越してきて4年間、一度も結実することがなかった我が家のざくろが今年初めて、大粒の実をたった一つ、つけてくれました!

でも、とてもとても、わたしにはその大事な一つを切り取ることなんてできなくて、ぱっかりと割れたそれを、鳥や虫たちとシェアしながら、庭に出るたび数粒かじっては楽しみました。


ラッキーなことに、近くの直売所で大粒の天然ざくろを購入できたので、

ガマズミと、ハマナスの花びら(日本古来の薔薇です)といっしょに緩やかに炊いて、ローズ香るジャムに。

なんだかとっても女性性が開花するような味...♡美味しい!


マタタビ


マタタビって採れるの?!まずそこに驚きがある方が多いのでは?

どう使おうかな?と思っているうちに、我が家の猫たちに見つかり、気付いた時にはすっかりかじられていました^^; さすがマタタビです。(マタタビに含まれるマタタビラクトンがネコ科の動物に対して媚薬的に働きます。)

ちなみに、市販でみかけるのはこのようにつるりとしたものではなく、茶色くゴツゴツしたまたたび。

そのゴツゴツは、マタタビミバエの産卵により作られた虫癭果という虫こぶで、正常な実が熟す前に落ちたもの。木天蓼(モクテンリョウ)という名前で生薬として用いられます。

冷えや滋養強壮の薬草酒として我が家でも漬け込んでいますが、特に美味しいものではない...かな^^;


蔓につながっている果実がマタタビの実。半割してあるものが下のサルナシ。

サルナシ


野の果実の中で、もっとも美味しいとも言われているサルナシ。

猿が我を忘れて食べたからこの名前になったとか。

味も食感もまさに小さなキウイ。ただし実の周りに毛はなく、つるりとしています。


実はマタタビと同じマタタビ属なので、キウイに似た葉の感じも、蔓性で木の上の方にあることも、生息地も似ています。(どちらも貴重!)

お友達の野草博士によれば、一昔前は糸島もそこらじゅうにあったといいますが、今はかなり減っているそう。幻の果実とも言われているようです。

今年は野草博士に案内してもらい山へ観察へ。3粒ほど拾えましたが、10月頭ではもうシワシワ、完熟でした。


まさに小さな小さなキウイ!美味!

冬柿

お庭のふゆ柿。

初夏には葉っぱをお茶用にいただき、秋になったら果実をいただいています^^

(一昨年は、ここで柿をとっていたら上から猿が落ちてきて、玄関まで追いかけられた恐怖経験があります….)


そのまま食べるのはもちろん、半透明になるほど木なりで完熟したものは、潰しながら瓶の中へ。今、柿酢を仕込んでいます。

(柿は酵母菌や各種発酵菌がいっぱい!酢酸菌も多いため、潰して瓶などにいれておくだけで柿に含まれる糖分を分解し、酢酸=お酢を作るのです。)


肌寒い時期でも、2日でもうこんなに発酵!

あけびと郁子(むべ)

アケビには、特別な思い入れがあります。

都会育ちの私としては、昔から図鑑や絵本で見かけるあけびと出会うことが、夢で夢で仕方ありませんでした。(今時、あけびなんて食べるのかい?と近所のおじいちゃんには笑われますが...笑)

糸島へ来て、生まれて初めて、自分の目で野生のあけびと出会った時の感動は忘れられません。

そして今、毎日のお散歩コースにいる、あけび。

若草色の柔らかな若芽が伸びてくる様子、少し透き通った薄紫の香りたつの花が咲くところ。

まだきゅっと硬く口を閉じた、小さな青いあけびができてきて、9月に入り、だんだんと大人の憂いを帯びた青紫路に変わって行く様…。

1年を通して、そんな成長を毎日、毎日、愛おしく眺めて楽しみました。

決して食べやすい果実ではありませんが、そのまったりとした食感と、濃厚な甘み、なによりも夢とロマンの味が、私には堪りません。


ちなみに郁子はアケビに似たアケビ科の植物ですが、あけびのように口が開きません。また、あけびよりもコロンと丸く、(五葉のあけびに比べると)ひとまわり小さく、甘みも少し強く、葉っぱはより大きく厚いイメージがあります。花もクリーム色主体で、トランペットのような形。



アケビも郁子も、皮まで食べることができますが、私にはちょっと苦すぎるかな、、という印象。 代わりに、タネも皮もまるごとお酒に漬け込み、2年以上熟成させると不思議なコクのある美味しい薬草酒になり、おすすめです^^


山椒


木で完熟した実山椒!

葉っぱや青山椒とは異なり、円熟したまるで香水のような香り・・・。

青い実山椒はオリーブオイルに漬け込んだりしますが、これはもうこのまま、ピンクペッパーのように楽しんでいます。カリカリと食感も軽く、ひりつくような辛味もありません。

チョコレートなどのスイーツや、マティーニなどのカクテルにもとても合いそう!



ちなみに似ているものにイヌザンショウがあります。(写真のカゴ、上の方がイヌザンショウ。下の大粒の赤い実が山椒。)

イヌザンショウも食用にできます。

葉っぱがやや小さめで、つける実は小さく、芳香がありますが、本家本元の山椒には到底かないませんね。これはこれの良さですが^^(民間療法としては咳止めなどとして用いられるらしいので、今年の冬に少し試してみます。)


さあ、みなさんは、どんな小さな秋、みつけましたか?

ぜひ、お出かけしてみてくださいね。 きっと、地球に生まれてよかった!って思いますよ^^

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with much love & care,

ブレンド野草茶 - suu - | 薬草ハーバリスト

Miho


 - suu - (スー) は...

  

月に愛された薬草、蓬〈よもぎ〉香る、お茶のブランドです。

 

九州の野山に自生する、よもぎの柔らかな緑葉をひとつひとつ手摘みし、ブレンド。

お茶の素材は一つ残らずすべて、認定オーガニック、野に自生する天然のもの、あるいは栽培期間中農薬不使用の厳選した素材のみ。
それぞれの植物たちが、もっとも美しい表情を見せてくれるよう、一つ一つ独自の方法で乾燥、裁断、熟成、焙煎作業をほどこしています。


すべてのお茶は、ノンカフェイン。

採取から箱詰めまで、すべて手しごとだけで、丁寧に丁寧に。

海と山に恵まれた、美しい糸島から、ちょっと特別なお茶をお届けします。

 

これは、野草茶への誇りと敬愛を込めた、再定義。

今までの野草茶のイメージが変わるような、心ほどける不思議な一杯へ、ようこそ。

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