野点(のだて)、焚き火、野生の果実...


天然の雑木林は、美しい。



広葉樹は爽やかにその葉の間から木漏れ日をゆるし、

落ちた葉は豊かな植生を育む。


さまざまな根が地中深くを往き交い、

踏みしめるとその柔らかさに驚く。

その緑が、根が、沢をつくる。



こんな場所には、深呼吸と、

湧き水で野点、焚き火が似合う。



ニッキの木をくり抜いてつくった茶筒に

よもぎだけのお茶をいれて、籠に入れて持っていった。


湧き水を汲んで、焚き火で沸かして

沢の音をききながら、よもぎと、ほんのりとニッキ香るお茶を淹れた。



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うららかな、秋晴れの山。


木々には、色とりどりのキノコがいました。



どこを切り取っても、自然の絵画のようで、夢中でシャッターを切りました。

目をこらすと、落ち葉の間には、さまざまな秋の実りが落ちていて

まさに宝探しのそれは、いくつになっても心が踊ります。


みなさん、これは何が落ちているか、わかりますか?



答えは、小さな小さな野生のキウイ、サルナシ

今がまさに、完熟。


猿が食べるナシだから、サルナシ、らしいけれど

梨というよりも、小さなキウイそのもの。


サルナシは、以前もご紹介したマタタビの仲間で、

どちらもマタタビ科マタタビ属。(キウイも同じ)。




マタタビに、つるや葉の感じも似るけれど、より一層高いところにあり、手が届かない印象。葉っぱも少し分厚いような気がします。


今回は、落ちたサルナシを20個近くを見つけることができました。

こんなにたくさん拾えたのは、はじめてで、とても嬉しく思っています。

毎年こうやって、ほんの少しずつ、

自然に懐を開いていただいている気がします。



この赤い丸くつぶつぶした実は、わかりますか?

ちょっと変わった形のこちらは、ヤマボウシ


明るい朱色の果実、中はマンゴーのような色合い。

食感はどこかグアバのような粒感と、ポポーのようなねっとり感... なんだか不思議な果実です。


ヤマボウシは、ミズキ科ミズキ属。

街路樹によく使われるハナミズキの近縁種で、

ヤマボウシも同様に街路樹として使われます。

東京の自由が丘駅のロータリーにもありますから、よかったらみてみてくださいね。

立派な果実も実りますよ!(もちろん、味見済み。笑)


今回はじめて出会った植物もいくつか。

まずは、ノササゲ。



この美しい紫色のさやをもつマメ科の植物です。

なんて美しいんだろうと...

思わず、なんどもなんどもうっとりと見惚れてしまいました。

リースとして楽しみます。


そして今回の目玉はなんといっても

つちあけび」。



アケビ、といえど、ラン科ツチアケビ属の植物で、あの蔓のアケビとは全く別種。


知識としてその存在は知っていましたが、実際山の中で突然出会った時は

驚き、感動、そしてその気味の悪さから思わず叫びました。笑


ツチアケビは、日本の固有種であり、腐生(ふせい)植物です。

腐生植物とは、葉緑体を持たず、自らで光合成ができないため、菌類と共生し栄養素を得て生きる植物のこと。

このツチアケビの場合は、ナラタケをその根の中に取り入れて共生しています。(不思議...)

そのルックスから、ツチトウガラシとも呼ばれるようです。


果実は、甘みと苦味と特殊な匂いが共存しているため、食用にはされませんが、立派な薬草。

土通草(どつうそう)と呼ばれ、江戸時代から、滋養強壮や利尿薬として用いられてきました。


乾燥させてお茶に、リカーに漬け込んで薬草酒に。

醤油に漬け込むという話も聞いたことがあります。

すべて試してみる予定...!

(薬草リトリートやワークショップでいらした方には振る舞いますね。)


この日は、同じく腐生植物である、ギンリュウソウモドキや...


美しく鈴なりの果実をつけた、イヌガヤにも出逢いました。


イヌガヤは、イチイ科イヌガヤ属の針葉樹であり、その果実は甘く、可食。

種からはイヌガヤ油がとれ、その油は凝固点が低いため、昔、冬の神事には欠かせぬ燈油だったとのこと。

また、イヌガヤの葉からは慢性骨髄性白血病の治療薬であるホモハリングトニン(タンパク質翻訳阻害剤として機能)が抽出されます。


イヌガヤに近しい、イチイの樹皮からは、タキソール(微小管に結合して細胞分裂阻害剤として機能)という抗がん成分が抽出されることは有名な話ですから、この科には腫瘍系に関連する成分が多いのかもしれませんね。



ほかにも、クロモジの真っ黒な実、山栗、

手のひらに収まらないほど大きなあけび、

大小様々などんぐりを拾って...、ほくほくと帰路につきました。


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日々、生きていると、色々なことが起こります。


そして自然はいつも優しいわけではなく、時には脅威ともなります。


でも、それでも、どんなときでも、

わたしたちは地球の上に暮らし、自然の営みの中で生きています。

大地から、水から、空気から、緑から、離れて暮らすことは、できません。


ほんとうに、母なる地球に抱かれ、生きることを許されているだけの、ちいさなちいさな存在。


だから明日も、どうか。

この地球にとっても、地球上のすべての命にとっても

穏やかで、より良い日となりますように。



- suu -

薬草ハーバリスト

Miho




 - suu - (スー) は...

  

月に愛された薬草、蓬〈よもぎ〉香る、お茶のブランドです。

 

九州の野山に自生する、よもぎの柔らかな緑葉をひとつひとつ手摘みし、ブレンド。

お茶の素材は一つ残らずすべて、認定オーガニック、野に自生する天然のもの、あるいは栽培期間中農薬不使用の厳選した素材のみ。
それぞれの植物たちが、もっとも美しい表情を見せてくれるよう、一つ一つ独自の方法で乾燥、裁断、熟成、焙煎作業をほどこしています。


すべてのお茶は、ノンカフェイン。

採取から箱詰めまで、すべて手しごとだけで、丁寧に丁寧に。

海と山に恵まれた、美しい糸島から、ちょっと特別なお茶をお届けします。

 

これは、野草茶への誇りと敬愛を込めた、再定義。

今までの野草茶のイメージが変わるような、心ほどける不思議な一杯へ、ようこそ。

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